美術史のレポートの書き方⑥ モチーフの象徴性について知りたいときは?作品を見ていて、このモチーフの意味はなんだろう、と、思う時があるのではないでしょうか。なぜかある作品の細部に目がとまり、気になって仕方がなくなる、そのような体験です。 作品のモチーフの意味を知る方法について、著名な絵画作品を例に紹介する入門書は数多くあります。...
美術史のレポートの書き方 ⑤ 芸術家の言葉と向き合う作品からいきなり芸術家の思想を読み取るのは至難の技です。そこで参考になるのが、芸術家の書いた文章です。今回は芸術家が書いたものにどのような文章があるのかご紹介します。 (1)書簡 芸術家の書簡は、専門家により編纂され、なかには詳細な注がついているものもあります。例えば19世...
美術史のレポートの書き方 ④ 背景を知る/探る美術作品を多角的に分析する手がかりとなるのが、その背景知識です。作品がなぜある形式をとり、なぜ特定の意味を成すのか、このことの背景には、数多くの外部的な要因があります。より広い事象に目を向けてみれば、戦争や不況といった政治的・社会的な要因は芸術を大きく変えるものですし、作品...
美術史のレポートの書き方 ③ 作品分析の仕方(内容編)さて、作品の形式的な特徴を掴んだら、次はその内容に踏み込んで分析することに挑戦したくなる方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、内容面で新しい問を立てて分析を行い、新知見を導き出す、ということは、美術史家として職業的に活動している研究者にとっても非常に難しい作業になって...